電気代の見直しでいくら残る?再エネ賦課金の式

光熱費 公開日 / 最終確認日 / 執筆 トムシ

電気代の見直しでいくら残るかは、再エネ賦課金を先に引いてから見ます。請求の全部が減るわけではありません。再生可能エネルギーの賦課金は国が単価を決めていて、小売会社を変えてもキロワット時あたりの単価は同じです。この記事では、残る金額を先に計算し、家計の他の費目と比べて、電気を何番目に見るかを決めます。会社ごとの料金メニューの一覧は作りません。

電気代は家計調査で月13,219円

総務省統計局の家計調査(2025年、二人以上の世帯)では、光熱・水道は月24,547円、そのうち電気代は13,219円、ガス代は4,882円、他の光熱は1,379円、上下水道料は5,067円です。

足し算は 13,219 + 4,882 = 18,101、18,101 + 1,379 = 19,480、19,480 + 5,067 = 24,547 で、光熱・水道の月額と一致します。電気の割合は 13,219 ÷ 24,547 = 0.5385...(約53.9%)です。消費支出全体(月314,001円)に対しては 13,219 ÷ 314,001 = 0.0421...(約4.2%)です。

電気代の年額は 13,219円 × 12 = 158,628円です。同じ調査の交通・通信は月45,730円、年額 45,730円 × 12 = 548,760円です。交通・通信には車が含まれるので、電気より先にスマホを見直す、とまでは言えません。通信だけを抜いた自分の明細と、電気の年158,628円に相当する自分の請求を並べます。費目の順番の全体は固定費の見直し順です。

出典:総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2025年(令和7年)平均結果の概要」(PDF)(2026年11月2日確認)

再エネ賦課金は会社を変えても年20,064円が残る

経済産業省は、2026年度の再生可能エネルギー発電促進賦課金の単価を、1kWhあたり4.18円と設定した、と2026年3月19日に公表しています。適用は2026年5月検針分から2027年4月検針分までです。月400kWhの需要家モデル(同省は、総務省家計調査に基づく一般的な世帯の1か月の使用量、としています)の負担は、月1,672円、年20,064円です。

検算は 4.18円 × 400kWh = 1,672円、1,672円 × 12 = 20,064円で、公表と一致します。使用量が違えば直線で動きます。

月間使用量月額の式月額年額
200kWh4.18円 × 200836円836円 × 12 = 10,032円
300kWh4.18円 × 3001,254円1,254円 × 12 = 15,048円
400kWh4.18円 × 4001,672円20,064円

200kWhと400kWhの年額差は 20,064円 − 10,032円 = 10,032円で、使用量が2倍なら賦課金も2倍です。会社を変えてこの行だけを安くすることは、単価が全国一律である以上、起きません。見積もりの「月いくら安い」から、この行を引いた残りが、基本料金と電力量料金の差の候補です。

家計調査の電気代月13,219円と、400kWhモデルの賦課金月1,672円は、同じ世帯の内訳としては公表されていません。13,219円は支出の平均、1,672円は使用量モデルです。割り算して「電気代の何割が賦課金」とは書きません。規模の比較だけすると、賦課金の年20,064円は、電気代の月平均13,219円より 20,064円 − 13,219円 = 6,845円多い額です。1年分の賦課金が、平均的な電気代の1か月分より大きい、という対照であって、1枚の請求書の内訳ではありません。

出典:経済産業省「2026年度の賦課金単価を設定します」(2026年11月2日確認)

電気代の見直し順は賦課金を引いたあと

仮定として、ある月の請求が15,000円で、使用量が400kWhだった世帯を置きます。賦課金は1,672円なので、請求のうち単価が会社で変わり得る側は、少なくとも 15,000円 − 1,672円 = 13,328円です。燃料費調整はメニューによって仕組みが違う、と資源エネルギー庁の説明の範囲では、この記事で一律の式にはできません。13,328円の中に、調整額も基本料金も含まれたままです。見積もりと比較するときは、同じ使用量で、賦課金を両側に入れた年間総額を使います。賦課金だけを抜いた13,328円同士を比べても、調整額の有無が残ります。

年額にすると、この仮定の請求は 15,000円 × 12 = 180,000円で、うち賦課金は20,064円、残りは 180,000円 − 20,064円 = 159,936円です。検算は 13,328円 × 12 = 159,936円です。会社を変えて減らせる上限は、この159,936円の中の差であって、180,000円全体ではありません。

通信の年額差の方が大きい世帯では、電気の見積もりより先に回線を見ます。仮定の計算例はスマホ代の見直し順にあります。使い方で減る分(暖房の機器差、風呂の湯量)は、契約変更とは別で、暖房費はいくら抑えられる?設定温度と器具の差とお風呂のガス代・水道代はいくら減る?シャワーと追い焚きに式があります。上下水道料の人数別平均と、漏水で増える水量の料金は水道代は平均いくら?漏水と基本料金の見方です。機器ごとの消費電力量の比較は、料金くらべラボの暖房器具や冷蔵庫です。小売メニューの月額表ではありません。

電力会社を切り替えられる家と、先に進めない家

資源エネルギー庁は、2016年4月1日から家庭を含む低圧も電力会社を選べる、としています。会社を変えても、今の送配電網を使うので新たに電線は引かず、電気の品質や停電のしやすさはどの会社から買っても同じ、としています。賃貸でも、契約名義が本人なら切り替えの対象になり得ます。他人名義なら、その人の確認が先です。マンションで一括受電の場合は、規約で個人の切り替えが制限されることがあります。

手続きの標準的な期間は、スマートメーターの交換が必要ならおよそ2週間、不要ならおよそ4日、とされています。交換費用は原則不要で、付帯工事で費用が出ることがあり、交換時に1軒あたり約15分の停電が伴う場合がある、とも書かれています。いまの会社への解約連絡は、同意があれば切り替え先が行えます。登録された小売電気事業者か、契約期間、期間内の解約金、セット割引の条件は、申し込みの書面で確認する、と案内されています。画面のクリック順は、この記事では書きません。資源エネルギー庁の切り替え方法を見てください。

状態賦課金の扱い次の行動
使用量が検針票で分かる4.18円 × kWh を年額にして、見積もりの差から意識する直近12か月分のkWhで年間総額を比べる
一括受電の集合住宅個人の契約変更では動けないことがある管理組合の規約を先に確認する
名義が自分ではない賃貸名義人の確認が先切り替えの申し込みはまだしない
請求が調査の月13,219円に近い減る可能性があるのは賦課金を除いた側通信など年額の大きい契約を先に式にする
セット割引で電気が安くなっている相手の契約(ガスや通信)をやめると条件から外れる外れたあとの両方の年額を足す

出典:資源エネルギー庁「料金の仕組みと料金メニュー例」、「電力会社の切り替え方法」、「よくある質問」(2026年11月2日確認)

よくある質問

会社を変えれば、4.18円/kWhも安くなるか

なりません。2026年5月検針分から2027年4月検針分までの単価は、経済産業省が1kWhあたり4.18円としています。月400kWhなら月1,672円、年20,064円は、どの小売会社の請求にも残る計算です。

家計調査の13,219円より請求が低ければ、見直さなくてよいか

平均より低いかどうかだけでは決めません。13,219円は二人以上世帯の支出の平均です。自分のkWhに4.18円をかけた賦課金より、請求の残りがどのメニューと比べて高いかは、平均との差からは出ません。

電線が新しく引かれて、停電しやすくならないか

資源エネルギー庁は、今の送配電網を使うため新たに電線は引かず、品質や停電のしやすさは会社が違っても同じ、としています。

冬の前に電気の会社を変えるのが、暖房の設定より先か

使用量そのものが大きい月は、機器と設定の差も金額に出ます。契約で減るのは賦課金を除いた側、使い方で減るのは使用量の側です。暖房の式は別記事、賦課金の式はこの記事、という分け方です。

本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の商品・サービスの購入や投資を勧めるものではありません。制度や料金は変更されることがあるため、最新情報は公式サイトでご確認ください。