お風呂のガス代・水道代はいくら減る?シャワーと追い焚き
気温が下がると、湯船につかる日やシャワーの時間が増えてきます。お湯をつくるにはガスを、お湯そのものには水道を使うため、お風呂まわりの使い方はガス代と水道代の両方に影響します。
この記事では、資源エネルギー庁の「省エネポータルサイト」と「省エネ性能カタログ」に載っている数値をもとに、お風呂や給湯で無理なくできる工夫の効果を比べます。あわせて、家族4人の場合の試算と、自宅の料金単価で計算し直す方法も紹介します。
お風呂のガス代・水道代は、お湯の量で変わる
資源エネルギー庁によると、シャワーを1分間使うと約12Lのお湯が流れます。家族4人が4分ずつシャワーを使うと、浴槽1杯分(約200L)とほぼ同じ量になります。
| 使い方 | お湯の量の目安 |
|---|---|
| シャワー1分 | 約12L |
| シャワー4分×4人 | 約192L |
| 浴槽1杯 | 約200L |
シャワーを「流しっぱなし」にする時間が長いと、湯船にお湯をためるのと同じくらいのお湯を使っていることもあります。家族の人数や入り方によって、どちらが多いかは変わります。
出典:資源エネルギー庁 省エネポータルサイト「無理のない省エネ節約(風呂・トイレ)」(2026年10月確認)
工夫ごとの節約効果の比較
資源エネルギー庁が公表している、お風呂と給湯まわりの省エネ効果を一覧にしました。金額は同庁の換算単価(電気31円/kWh、都市ガス162円/m³、水道260円/m³)で計算された年間の目安です。
| 工夫 | 条件 | 年間の省エネ量 | 年間の節約額の目安 |
|---|---|---|---|
| 入浴の間隔をあけない | 2時間放置して4.5℃下がった200Lのお湯の追い焚きを1日1回しない | ガス38.20m³ | 約6,190円 |
| シャワーを1分短くする | 45℃のお湯を流す時間を1日1分短縮 | ガス12.78m³・水道4.38m³ | 約3,210円 |
| 食器洗いの給湯温度を下げる | 65Lの手洗いで設定を40℃→38℃、1日2回(253日) | ガス8.80m³ | 約1,430円 |
| 温水洗浄便座のフタを閉める | 開けっぱなしとの比較(貯湯式) | 電気34.90kWh | 約1,080円 |
| 便座の温度を一段階下げる | 中→弱(貯湯式、冷房期間はオフ) | 電気26.40kWh | 約820円 |
| 洗浄水の温度を一段階下げる | 中→弱(貯湯式) | 電気13.80kWh | 約430円 |
効果が大きいのは、追い焚きを減らすことと、シャワーの時間を短くすることです。また、浴槽に水をためてから沸かすよりも、給湯器でお湯をためる方が省エネになり、フタをしておくと冷めにくくなるとされています。
なお、金額の換算に使われている単価は、電気が2022年、ガスと水道は2016〜2018年度ごろの実績にもとづく数字です。いまの料金とは違う可能性があるため、次の章のように自宅の単価で計算し直すのがおすすめです。
出典:資源エネルギー庁 省エネポータルサイト「無理のない省エネ節約(風呂・トイレ)」、同「無理のない省エネ節約(キッチン)」、同「無理のない省エネ節約」(算出根拠・金額換算係数)(2026年10月確認)
2026年11月6日に同じポータルを開くと、水道の金額換算係数は269円/m³(水道料金141円/m³と下水道使用料128円/m³の合計。総務省の小売物価統計調査の令和7年度実績をもとに、小数点第一位を切り捨て)になっていました。シャワーを1人1日1分短くする行も、4人家族・40℃・潜熱回収型給湯器の条件で、水道14.60m³・約3,930円です。14.60×269=3,927.4で、表示の約3,930円との差は3円以内です。上の表の4.38m³と260円/m³は、2026年10月に確認した当時の表です。1分あたり12Lは、どちらの確認日のページにも残っています。請求の内訳と漏水の読み方は水道代は平均いくら?漏水と基本料金の見方に分けていて、二つの記事の節約額は足しません。
試算例:4人家族でまとめて取り組んだ場合
都市ガスを使う4人家族が、次の3つに1年間取り組んだと仮定して、上の公表データを足し合わせてみます。
- 4人全員がシャワーを1日1分ずつ短くする
- 間隔をあけずに入浴し、追い焚きを1日1回減らす
- 食器の手洗いで給湯温度を40℃から38℃に下げる
| 項目 | ガス | 水道 |
|---|---|---|
| シャワー1分短縮×4人 | 51.12m³ | 17.52m³ |
| 追い焚き1日1回減 | 38.20m³ | なし |
| 食器洗いの温度を2℃下げる | 8.80m³ | なし |
| 合計 | 98.12m³ | 17.52m³ |
この省エネ量に単価をかけると、節約額の目安になります。ガスの単価は契約や地域で変わるため、資源エネルギー庁の換算単価のほか、仮の単価でも計算しました(水道は260円/m³で計算)。
| ガスの単価 | ガス代の節約 | 水道代の節約 | 合計(年間) |
|---|---|---|---|
| 162円/m³(資源エネルギー庁の換算単価) | 約15,900円 | 約4,560円 | 約20,460円 |
| 200円/m³(仮の単価) | 約19,620円 | 約4,560円 | 約24,180円 |
| 250円/m³(仮の単価) | 約24,530円 | 約4,560円 | 約29,090円 |
たとえば162円の場合は、98.12m³×162円=約15,900円、17.52m³×260円=約4,560円です。1つずつは小さく見えても、家族全員で続けると年間で約2〜3万円の差になる計算です。ただし、これは一定の条件での目安です。お湯の使い方や季節、給湯器の種類によって実際の効果は変わります。
自宅の単価で計算し直す方法
自宅に近い金額を知るには、ガスと水道の検針票(または会員サイトの明細)から、1m³あたりの単価を出します。
- 検針票で、その月の料金(税込)と使用量(m³)を確認する
- 料金÷使用量で、おおよその1m³あたりの単価を出す(基本料金も含んだ大まかな目安です)
- 上の表の省エネ量(m³)に、自宅の単価をかける
水道料金は、下水道使用料も使った水の量にもとづいて計算されるのが一般的です。水道の検針票では、上下水道の合計で単価を出すと実感に近くなります。基本料金、従量、下水道の分け方と、漏水のときの増分は水道代は平均いくら?漏水と基本料金の見方です。検針票の見方は、電気の例ですが電気代の見直しでいくら残る?再エネ賦課金の式も参考にしてください。
なお、プロパンガス(LPガス)は都市ガスと1m³あたりの熱量が違うため、上の省エネ量(都市ガスの場合)をそのまま当てはめることはできません。目安として考え方だけ参考にしてください。
給湯器を買い替えるときの考え方
給湯器そのものの効率も、ガス代に影響します。資源エネルギー庁によると、排熱を再利用する潜熱回収型給湯器(エコジョーズ・エコフィール)は、熱効率が従来型の約80%から約95%に上がっています。ほかに、空気の熱でお湯を沸かすヒートポンプ給湯器(エコキュート)などもあります。
ただし、本体価格や工事費、設置条件は製品や住まいによって大きく違います。故障や寿命で買い替える時期に、複数の見積もりを比べながら検討するのが現実的です。
お風呂まわりの節約チェックリスト
- 家族の入浴時間をなるべく続けて、追い焚きの回数を減らしている
- 浴槽にはお湯をため、入っていない間はフタをしている
- シャワーは体を洗っている間など、使わないときは止めている
- 給湯器の設定温度を、用途に合わせて必要以上に高くしていない
- 給湯器のリモコンは、長時間使わないときにオフにしている
- 温水洗浄便座は使わないときにフタを閉め、便座と洗浄水の温度を季節に合わせて調整している
- ガスと水道の検針票で単価を確認し、自宅の数字で試算した
無理のない範囲で続けるために
冬の入浴は、体を温める大切な時間でもあります。寒い日に無理にシャワーだけで済ませたり、浴室を冷えたままにしたりする必要はありません。続けやすい工夫から取り入れましょう。
暖房まわりの節約は暖房費の試算、ガスや電気の契約も含めた見直しは固定費の見直し順で整理しています。使い方の工夫と契約の見直しを組み合わせると、家計への効果が大きくなります。
まとめ
- シャワーは1分で約12L、4人が4分ずつ使うと浴槽1杯分(約200L)とほぼ同じ
- 追い焚きを1日1回減らすと年間ガス38.20m³、シャワー1分短縮で年間ガス12.78m³・水道4.38m³の省エネ(公表データ)
- 4人家族でまとめて取り組むと、試算では年間約2〜3万円の節約になる
- 金額は「省エネ量×自宅の単価」で計算し直すと実感に近くなる
数値はいずれも資源エネルギー庁が公表している一定条件での目安です。住まいや機器、地域によって変わります。給湯器や温水洗浄便座の設定は、お使いの製品の取扱説明書も確認してください。
よくある質問
シャワーと浴槽ではどちらがお湯を使いますか
シャワー1分で約12Lです。4人が4分ずつ使うと、浴槽1杯分の約200Lとほぼ同じ量になります。入り方でどちらが多いかは変わります。
効果が大きく出る工夫はどれですか
記事では、追い焚きを減らすことと、シャワーの時間を短くすることの効果が大きく出ています。金額は省エネ量に自分の単価を掛けて計算し直します。
4人家族でまとめるといくらになりますか
記事の試算では、年間約2〜3万円の節約になる、としています。単価は資源エネルギー庁の換算単価と、仮の単価の両方で見ています。